ベトナムの現地化を成功させる鍵:明確なビジョンと権限移譲の重要性

10-22-2024

本日はホーチミン市7区のお客様を訪問し、ベトナム法人の現地化について話し合いました。こちらのお客様は、現地化を目指し、設立10年で、すでにベトナム人スタッフへの権限移譲を積極的に進めている企業です。実際に、現地スタッフが事業運営の中核を担うまでの過程について、具体的な事例を伺うことができました。このお客様のビジョンと実行力は、非常に参考になると感じました。

午後も別のお客様を訪問し、日本本社とベトナムの現地チームとの連携強化をサポートするミーティングを行いました。現地の人材をどう育て、組織の力としてどう活かすかというテーマで議論を深めましたが、こちらも現地スタッフへの責任移譲のプロセスが重要な課題となっていることがわかりました。

特に印象的だったのは、午前中に訪問した企業が、最初から「10年以内にベトナム人に事業を任せる」という明確な目標を持っていた点です。彼らは、単に事業を進めるだけでなく、具体的な目標に向けて戦略的に現地化を進めていました。必要な権限や責任を段階的に移譲し、現在では現地スタッフが事業の右腕として活躍しています。

多くの日本企業では「走りながら考える」というスタイルが強調されがちですが、今回の訪問を通じて改めて感じたのは、ビジョンの明確さと計画的な権限移譲の重要性です。特に、最初に「どうしていきたいか」というビジョンを解像度高く持ち、そのビジョンに基づいて現地スタッフを育成し、責任を移譲していくことが、現地化成功のカギだと実感しました。

もし、現地化が思うように進んでいないと感じている方がいれば、まずは目標を明確にすることが重要です。現地スタッフにどのような役割を任せ、どの段階で責任を移譲するのか、その計画を具体的に描くことが必要です。そして、その目標に向かって、どのようにスタッフを育成していくかをしっかりと考えることで、現地化は加速します。

現地のスタッフは、適切なビジョンを与えられ、信頼されることで、より主体的に動くようになります。責任を持たせることへの不安があるかもしれませんが、権限移譲は事業の成長に不可欠なステップです。午前中に訪問した企業のように、長期的な目標を掲げ、それに向けた計画的な育成を進めることで、現地化は実現可能です。

現地化を進めるためには、まず明確なビジョンを持つこと。そして、そのビジョンに基づいて段階的に責任を移譲し、現地スタッフが成長していける環境を整えること。当たり前なことながら難しいこと。これを愚直に続けている企業が現地化に成功しているんだということを痛感させられた1日でした。