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「言われたことはやりました」——その一言に、何度うなずいてきましたか?
報告書は出てくる。指示したタスクは完了している。でも、なぜか組織が前に進んでいる感じがしない。
「もう少し自分で考えてくれたら……」
そう思いながら、結局また細かい指示を出している自分がいる。これは、あなたの会社だけの話ではありません。ベトナムに進出した多くの日系企業が、同じ壁にぶつかっています。
この壁を超える鍵が、GOENが提唱する「Mind-Up(マインドアップ)」という考え方です。
「指示待ち」の正体——問題はスタッフではなく、目線の固定にある
「……指示をいただければ、その通りにやります」
この会話、覚えがありませんか?
多くの管理者は、これを「ベトナム人スタッフは主体性がない」と解釈します。しかし、GOENが200社以上の現場を見てきた結論は違います。
問題の本質は「目線が固定されている」こと。
スタッフの目線は「目の前のタスクを終わらせる」に固定されています。一方、管理者の目線は「組織全体の成果」に向いている。この目線のズレが、すれ違いを生んでいるのです。
ベトナム人スタッフは「やる気がない」のではなく、「何のためにやるのか」が見えていない。見えていないから、言われたことだけをやる。当然の帰結です。
Mind-Upとは「目線を上げ続ける」こと
Mind-Upとは、一言でいえば「目線を上げ続ける」こと。
「言われたことをやる」から「なぜやるのかを理解して動く」へ。さらに「自分で考えて提案する」へ。この目線の上昇を、個人にも組織にも起こし続けることがMind-Upです。
これはスタンフォード大学のキャロル・ドゥエック教授が提唱した「成長マインドセット」と直結します。「能力は固定されたもの」ではなく「努力で伸ばせるもの」という信念。この信念があるかどうかで、人の行動は大きく変わります。
GOENの成長の3層構造でいえば、Mind-Upは第1層(行動の変化)だけでなく、第2層(なぜできるようになったかを説明できる)、第3層(世界の見え方が変わる)まで到達することを目指します。
「研修をやった」で終わる会社は、第1層止まり。だから変わらないのです。
目線を上げる3つの問いかけ——明日の朝礼から使える
GOENが現場で効果を確認している「3つの問いかけ」をご紹介します。
① 「この仕事、誰のためにやってる?」
タスクの先にいる顧客・同僚・会社を意識させる問い。目の前の作業から、目線を一段上げる。
② 「もし自分がマネージャーだったら、どう判断する?」
立場を変えて考えさせる問い。「量のOS」(目の前の損益で判断)から、「筋のOS」(原理原則で判断)への視点移動を促す。
③ 「次に同じことが起きたら、どうする?」
過去の経験を未来に活かす問い。これが第2層(メタ認知)への入り口になる。
大切なのは、答えを教えないこと。大人は「気づいたとき」にしか深く学びません。問いかけによって気づきを引き出す。
これが育成の本質です。
毎週の朝礼や面談で、この3つの問いを1つずつ使ってみてください。3ヶ月後、スタッフの発言が変わっているはずです。
「任せているようで任せていない」を変える
Mind-Upを組織に根づかせるには、管理側の変化も必要です。
「うちはけっこう任せてるよ」と言う会社ほど、実は「任せているようで任せていない」状態にあります。決裁権限だけ渡して、判断基準を共有していない。失敗したら怒る。これでは、スタッフは「言われたことだけやる」が最適解になります。
現地化の本質は、「日本のやり方をベトナム語に翻訳する」ことではありません。現地スタッフが自律的に動ける状態をつくること。そのためには、判断基準の共有と、失敗を許容する文化が不可欠です。
悪い情報を上げると怒られる文化が定着している会社では、報連相は永遠に来ません。安全な場をつくることが、Mind-Upの土台です。
よくある質問
Q1. Mind-Upは管理職だけに必要な考え方ですか?
A1. いいえ。現場スタッフから経営層まで、全員に必要な考え方です。ただし、まず管理職が変わらないと、スタッフの目線は上がりません。GOENの研修では、管理職向けと現場スタッフ向けを分けて設計しています。
Q2. 「目線を上げろ」と言っても伝わらないのですが、どうすればいいですか?
A2. 言葉で伝えるのではなく、問いかけで気づかせることが重要です。本記事で紹介した3つの問いを、日常の会話に組み込んでください。1回では変わりません。3ヶ月、継続してください。
GOENでは、在越日系企業の人材育成・現地化推進を専門にサポートしています。「うちの現場を見てほしい」「まず話だけ聞きたい」
——どちらでも大歓迎です。まずは無料相談からどうぞ。▶ https://goen-business.com/ja/contact-us/