【事例紹介編】ベトナムでの組織の成果=やり方×あり方 ~「組織の信用貯金」というあり方~

07-05-2024

組織で成果を生むには”組織の信用貯金”をいかに積めるかが大切ですね

「川村さんとこれまで何度も意見を交わしてきて、つくづく思ったことがあります。
それは、組織として成果を出すためには、日頃から、私を含め社員たちが、社内外の”信用貯金”を積むことが重要なんだなということですね。」

このセリフは、ある日系企業のA社長と、スキル系の研修の企画中にいただいたものです。

今回のコラムは、このセリフから学ぶ「組織のあり方」について紹介します。

「やり方」研修での学びが活かされる組織にあるたった一つのもの

多くの組織や個人は、成長を目指して「やり方」から着手します。

弊社のような研修会社への相談内容も、9割は「やり方」の研修が多いです。

もちろん、研修会社は、お客様先の社員が成長し、結果として組織の成長を支援することがミッションですので、「やり方」の研修は非常に重要です。

同時に、これまでベトナムで大小合わせて100社以上の会社と「やり方」の研修を企画・実施してきましたが、研修後にやり方が浸透する会社とそうでない会社に分かれることに気づきました。

この違いは何だろうかと調べていくと、一つの違いがあることが分かりました。

それは会社の「あり方=理念・信念・目的」が社員に周知徹底されているかどうかです。

例えば、ベトナムのある企業では、「おもてなしの実践と社員の育成」を掲げ、全社員へ周知徹底を続けています。

その結果、社員全員が同じ方向を向き、日々の行動もそのあり方に統一した考えに基づいています。

こうした土台基づいて「やり方」研修のテーマや内容も決めています。

そのため、研修で学んだ「やり方」が研修後に効果的に実践されています。

反対に「あり方」が曖昧な企業では、社員が個別に異なる価値観や行動を持つため、研修で学んだ「やり方」が定着しにくいのです。

 

 

ベトナム法人の社長・マネージャーは心から信じている「あり方」を持っているか

冒頭のA社長はベトナムで10年以上経営をされ、ゼロから始めて現在は数百人の組織を築き上げました。

その間、数々の困難を経験されていますが、特にベトナム人社員に関する問題にも対処してきました。

例えば、ベトナム人社員の遅刻や欠勤が多いという問題に直面した際、A社長はただ罰則を設けるのではなく、自らが率先して時間を守る姿勢を示しました。

さらに、社員一人ひとりと対話し、時間を守ることの重要性を根気強く伝え続けました。

このように、A社長は自身の「あり方」を見つめ直し、信用を積み重ねる努力を続けました。

この「組織の信用貯金」は、日々の目に見えない行動の積み重ねから生まれます。

例えば、社員同士の「挨拶をする」「時間と約束を守る」といった何気ない行動が、上司が見ていない中でもきちんと守られているかどうかが重要です。

これが社員間や組織全体の信用貯金を積み上げることになります。

結果として、困難な状況に直面したときにも自然と助け合う文化が育まれます。

 


「やり方」×「あり方」の両輪で、ベトナムの事業・組織を成長させる

この「あり方」の話は目新しいものではなく、過去の日本の偉大な経営者たちも同じことを述べています。

例えば、渋沢栄一さんの「論語と算盤」、松下幸之助さんの「素直な心」、稲森和夫さんの「人生・仕事の結果=考え方×情熱×能力」などです。

こうした経営者たちは、自身や自社の「あり方」を確立し、そこから独自の「やり方」を生み出すことで持続的な発展を続ける会社を築き上げました。

ベトナムでの仕事は忙しく、日々の業務に追われがちですが、その中でも「あり方」を考える時間を設けることが重要です。

まだ自社の「あり方」が固まりきっていないという方は、週に一度でもこの「あり方」を見つめ直す時間を設けることをお勧めします。

今回のコラムが、自社の「あり方」を考えるきっかけになれば幸いです。

具体的な事例やご自身の考えを相談したい方は、以下の無料相談会にお申し込みください。

以上です。また次回のコラムでお会いしましょう!

=====================================

【事例付】オンライン無料相談会実施中

今回のような組織作りに関する具体的な事例に基づき、
貴社の人材育成案についての相談会を行っております。

具体的な事例をベトナムで直接聞くことは少ないかと思います。
ご参加お待ちしています。 

参加費:無料
形式:オンラインZoom
具体的な日程等、参加ご希望の方は、以下のアンケートへの
回答をお願いいたします。 https://forms.gle/a1tJufzpqoxnrmbf9

================================================