今日は、早稲田大学時代の恩師が来年退官することを受け、退官イベントの準備を当時の同期たちと行いました。同時に久しぶりに恩師の著作を読み返し、改めて心に響く「自分を経営する」という言葉の奥深さを実感しました。
恩師は大学で「自分経営ゼミ」という一風変わったゼミを立ち上げ、運営されていました。何をするゼミかと、一言で言えば「腑に落ちる夢を追い続けるには?」をゼミ生同士でひたすらに話し合い、支え合うというゼミでした。ここでは、「経営」を「目的達成のために持てる資源を最大化すること」と定義していました。これは企業経営だけでなく、家族や人生における個々の選択に通じるものです。そして、全ての根底に「自分を経営する」という姿勢が必要だと説いていたのです。
昨日、改めて恩師の著作を読み返しまして、恩師が書かれた「夢と社会性」について考察しました。恩師は「夢」とは他者と繋がり、社会的な意味を持ってこそ初めて腑に落ちるものであり、それが無ければただの自己満足になりがちだと語っていました。ここで面白いのは、夢の「タコ」と「タコツボ」という例えです。「タコツボ」とは社会的な属性や役割で、これは必要なものではありますが、それだけでは孤立しやすく、他者と繋がるのは難しい。一方、夢の「タコ」は自分の心がビビッと反応するものであり、それが他者と自然に繋がるとき、初めて真の夢として腑に落ちるのだということでした。
この気づきは、今、私がベトナムで行っているビジネスや人間関係の構築にも当てはまります。私は仕事や社員との関わり方についても、この視点で見つめ直すべきだと感じています。タコツボ的な役割は社会での立ち位置を支えるために必要ですが、やはり自分の心が惹かれるものを見つめ、それに基づいて夢を再構築することが本当に大切です。
恩師からの教えを通して、自分自身、自社のビジョンを改めて見つめ直す機会を得た今日、次の一歩がさらに確かなものになりそうです。