ベトナム現地化経営コラム 「“できる人”に頼らない組織の作り方」

09-11-2025

“頼れるベトナム人”がボトルネックになる構造

ベトナムで働く日本人マネージャーがしばしば直面するのは、仕事が特定の“できる人”に集中することです。優秀なスタッフや通訳役が一人いれば、その人を通してすべての情報が流れ、短期的には業務がスムーズに回ります。しかし裏を返せば、その人が休んだり退職した瞬間、業務全体が止まってしまうリスクを抱えることになります。現地化と人材育成を考える上で、この「依存構造」からの脱却は避けて通れません。

 

ベトナムでの社内教育を“仕組み化”する発想
この課題を解決するためには、社内教育や研修を「イベント」ではなく「仕組み」として埋め込むことが効果的です。例えば、会議では必ず議事録を複数人で作成・確認し、情報を一人に集約させない。新人が加わったときには、先輩社員がローテーションでOJT担当を担う仕組みを整える。さらに、失敗事例を共有する“学びの時間”を毎週10分でも設定すれば、経験の属人化を防ぎ、組織全体の成長スピードを高められます。

ベトナム人材の特性を活かす
ベトナムの若手社員は、仲間と情報をシェアしながら成長するのが得意です。FacebookグループやZaloチャットで勉強会を自主的に開く光景も珍しくありません。こうした特性に合わせて、教育や研修も「全員で学び合う」形に設計することで、自然と知識が広がり、現地化が加速します。

ベトナム現地化経営まとめ
現地化とは、特定の人材に頼らずに成果を出せる組織をつくることです。そのためには、教育や研修を通じて“属人化”を防ぐ仕組みを整えることが欠かせません。ベトナム人スタッフの特性を活かしながら、小さな工夫を積み重ねて仕組みを育てる。これが、持続的に強い組織を築くための最も現実的なアプローチなのです。