ベトナムの現場でよくある課題
ベトナムで働く日本人マネージャーが直面しやすいのは、優秀な一部の社員に業務が集中し、“属人化”が進むことです。特に、経験豊富な通訳兼コーディネーターや古参スタッフに依存すると、彼らが辞めた途端に業務が回らなくなるリスクがあります。現地化を進める上で、個人の力ではなく仕組みに仕事を落とし込むことが欠かせません。
教育と研修を仕組みに組み込む
解決の鍵は、教育や研修を「特別なイベント」と捉えず、日常業務に組み込むことです。たとえば、商談や会議の議事録を必ず新人にも共有し、重要な意思決定プロセスを“見える化”する。あるいは、OJT担当者に「1週間に1回、振り返りの質問を必ずする」というルールを課す。こうした小さな仕掛けが、経験の属人化を防ぎ、組織全体に知識を循環させます。
ベトナム人材の強みを活かす
ベトナムの若手社員は、情報共有や学び合いに積極的です。SNSやチャットツールを通じた情報交換に慣れているため、形式張らない研修よりも、実務とセットになった“共有の仕組み”を好む傾向があります。マネージャーがこうした文化的特徴を活かせば、属人化を防ぎつつ、自律的に学び合う組織風土を育てることができます。
ベトナム現地化経営まとめ
現地化の本質は、特定の人に頼らずとも業務が回る仕組みをつくることです。教育や研修を日常に埋め込み、知識や判断を“属人のもの”から“組織の資産”へと変えていく。これができれば、人材が入れ替わっても学びが循環し、成長し続けるベトナム現地組織を築けるのです。