「主体性がない」「指示待ちになる」という悩みは、日系企業で最も多く聞かれる声の一つです。
しかし主体性とは“本人の性格”ではなく、組織がつくる仕組みと環境によって決まります。
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1. 主体性が生まれない構造要因
● 判断の余地がない組織構造
製造業A社では、品質の最終判断がすべて日本人に集中しており、現場スタッフは「まず確認する」のが習慣になっていました。
この状態ではスタッフが自分で判断する余地はなく、主体性が育つはずがありません。
● 失敗に厳しい文化
「ミスをしたら叱られる」という雰囲気が強い組織では、
“正解を言われるまで動かない” という行動が合理的になってしまいます。
● 指示が細かすぎるマネジメント
IT企業B社では、日本人リーダーが細かい指示を出し続けた結果、
スタッフは自分で考える必要がなくなり、完全に指示待ちとなっていました。
2. 主体性を引き出した実例
▼ 事例:サービス業C社
“判断枠”の明確化でスタッフが動き始めた
C社では「主体性不足」に悩まされていましたが、
以下のルールを導入したところ状況が劇的に改善しました。
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500,000VND以下の改善はスタッフ判断でOK
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クレーム初期対応は担当者が判断、重大時のみリーダーへ
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トラブルは「15分考える → 相談」のルール
この枠を設定しただけで
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改善提案:月2件 → 月14件
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日本人への判断依頼:40%減
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顧客対応速度:20%改善
と、主体性が一気に引き出されました。
▼ 事例:製造業D社
“小改善”の仕組みで思考習慣が変わった**
D社では、スタッフに「週1つ小さな改善」を出してもらう仕組みを導入。
失敗は評価対象にしない“心理的安全性”を徹底した結果、
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最初は月1件だった改善案が
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3ヶ月後には 月25件 に増加
成功体験が積み重なることで、
スタッフの中に “考えて行動するのが当たり前” という文化が根づきました。
3. 主体性を育てる3つの条件
① 判断基準と権限の明確化
スタッフが「どこまで自分で判断してよいのか」を明示することが最重要です。
② 小さな成功体験の積み上げ
小さな改善・小タスクから成功を重ねることで、
主体性の根源である“自己効力感”が育ちます。
③ 1on1で思考を促す時間を持つ
主体性は“問いかけ”によって強化されます。
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「どう考えた?」
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「次ならどうする?」
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「改善できるところは?」
この対話だけで、スタッフの思考力は大きく伸びていきます。
4. まとめ
主体性は、性格の問題ではなく 組織設計で生み出せるもの です。
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判断の枠を渡す
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小さな成功を積ませる
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思考を促す対話を行う
この3つがそろうと、ベトナム人スタッフは驚くほど自主的に動き始めます。
主体性の“芽”は、組織がつくる環境さえ整えば必ず育ちます。