「しない」ことを決めることで、ゼロからのベトナム事業を成功させる

ー 吉本ベトナム様

吉本ベトナム様は、東京に本社を構える株式会社吉本製作所の100%ベトナム子会社であり、創業より50年を超える老舗の切削加工メーカーです。2014年にベトナム現地法人である吉本ベトナムを設立し、日本本社との密な協業を重ねることで、右肩上がりの業績を実現させています。2021年には、その取組が、東京都からも表彰されています。元々、ベトナムにお客様やサプライヤーがいらっしゃったわけではありません。本当に「ゼロ」からのベトナムでの新規事業の立ち上げでした。ベトナム事業を成功に導いた根幹にある信念とは何だったのでしょうか。キーワードは「”やらないこと”を決める」です。吉本製作所 代表取締役社長 吉本様にお話を伺いました。吉本製作所 代表取締役社長 吉本様にお話を伺いました。

ベトナム進出のきっかけは、魅力的なベトナム人経営者との出会いから

私がベトナム進出を検討し始めた時期は2012年頃です。

当時は、リーマンショック、震災などによって日本の景気が悪い時代。

その中で、東京本社の部品加工事業をさらに成長させるにはどうすべきかをずっと考えていました。

そんな時に、取引銀行からのお誘いで、ASEANの視察ツアーに参加しました。その視察の中の1つがベトナムだったのです。

それまでベトナムには何の縁もありませんでした。

しかし、視察を通してベトナムの街にあふれる活気とそれを生み出しているベトナム人の方たちに非常に興味が湧きます。

その後、独自にベトナム視察を重ねる中で、当社と同様の部品加工業界で、「この人と仕事をしてみたい!」と思わせるベトナム人経営者の方たちと運良く巡り合います。

社員研修・吉本
一番右:吉本社長

もちろん、仕事としてお付き合いをする中で、最初から全てが上手くいったわけではありません。

しかし、彼らがもつポテンシャルを最大限活かしたい。

そうすることで、当社の事業も、これまで以上に大きく成長できるのではないか、そう考えるようになりました。

ベトナム事業で「やらないこと」=ベトナムに来てまで「縮小再生産をしない」

素晴らしいベトナム人経営者との出会いがきっかけで、当社として、本格的なベトナム進出の検討を始めます。

しかし、事業を立ち上げる上で、必要な資源は一見すると無い無い尽くしで、ベトナムに顧客がいたわけでもありません。

更に、サプライヤー候補となるベトナム人経営者とのネットワークもまだ未発達。

そして、ベトナムで事業を創っていく当事者も私以外にはいない。

そんな中、出会ったのがGOENの川村さんです

川村さんとは、私がベトナム出張に行く度に、何度も当社の将来やベトナム事業のあるべき姿について対話を重ねました。

そんな対話の中で、大切にするべきキーワードが徐々に明確になります。

それは「縮小再生産をしない」ことです。

当社のような製造業がベトナム進出をする際、定石通りだとベトナム現地に工場を設立します。

もちろん、それで成功されている会社は数多くあり、当社も最初はその方向がいいのではないかと考えていました。

社員研修・吉本
展示会出展時の様子


しかし、当社にはベトナムに顧客がいたわけではありません。
では、ベトナムで新規顧客を開拓しようとするかというと、費用対効果として見合うのかという問題があります。


折角、時間も情熱もかけて、ベトナムで事業を立ち上げるわけですから、
日本本社だけでは出来なかった大きなことをしたい。

そのために、日本にいてもできるようなことを、規模を小さくして行うことはしません。

ベトナムのサプライヤー・顧客・当社の ”3つのWin”を目指して

「縮小再生産をしない」ことを決めると、それからどんどん当社のベトナム事業の輪郭がはっきりしていきます。

まずは、当社でベトナム工場を持たず、ベトナム人経営者が運営する工場への委託生産を決めます。

もちろん最初からうまくは行きません。

しかし、日本で半世紀以上、部品加工を営んできた私からすると、工夫さえすれば、日本の顧客にも                  「品質·コスト·納期面」必ず満足してもらえるものがつくれる……! そう確信していました。

特に意識していたことが「3つのWin」を実現です。

当社のベトナム事業は、一見すると商社さんが行うような委託生産業です。この委託生産事業では、大きく3社「サプライヤー(委託先)·当社(委託元)·顧客」が登場します。

この構造でよく起こる問題が「誰かが泣きを見る」ことです。

それでは、長期的な関係をつくれず、事業も長く続ける事ができません。特にベトナム企業への委託生産事業では、サプライヤー側が泣きを見ることがよくあります。

当社は、それだけはしない。

3つのWinを実現するために、ベトナムのサプライヤーと顧客の間に立ち、日本で培った当社のモノづくりの考え方を注入していきました。

社員研修・吉本
社員研修の様子

具体的にはベトナムのサプライヤーはもちろん、当社の事務所で採用したベトナム人社員にも入念な教育を行い、慎重にすすめました。

*この時、当社のベトナム事務所を立ち上げる際も、GOENの川村さんには色々と相談の上、採用から育成までお手伝いを頂きました。その関係は今なお続いています。

結果、ありがたいことに少しずつベトナムのサプライヤーとのネットワークも広がり、今では素晴らしいサプライヤー·顧客とともに仕事をさせてもらっています。

「血が通ったモノづくり」をベトナムと日本で実現する

「縮小再生産をしない」「誰かが泣きを見ることはしない」といった「やらないこと」を決め、それに沿って事業を進め、10年が経過。

お陰様で10年前では見えなかったような景色を今、見る事ができています。

特にうれしいことが「血が通ったモノづくり」が出来つつあることです。

一人ひとり、11社とのお付き合いを深めていく中で、日本だけでも、ベトナムだけでも実現できない、日本とベトナムの間だからこそできる「血が通ったものづくり」が実現しつつあります。

社員研修・吉本
本社の加工機の様子

もちろん、まだまだベトナムのポテンシャルは未知数。

もっともっと末広がりに伸びていきます。

その勢いに負けないよう、当社も引き続き、尽力します。

GOENの川村さんとは、10年以上のお付き合いになりますが、これからも当社の事業発展を共に成し遂げていくパートナーとして更に深く、お付き合いを頂けることを期待しています。

GOENより一言

この度はお忙しいところ、インタビューにお答え頂き誠にありがとうございました。吉本様とはベトナム事業の立ち上げ前からご縁を頂き、今の今までご一緒させてもらっており、大変ありがたい気持ちで一杯です。今後も、吉本様の本気にお応えできるよう、弊社も引き続き力を尽くしてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします!(担当:川村)

他の事例

ー ISBベトナム様

ISBベトナム社は、プライム上場企業である株式会社アイ・エス・ビーにより2003年に設立され、ソフトウエアのオフショア開発をメインの事業として運営されています。設立から20年を超え、他社に先駆けてベトナムでのオフショア開発に取り組まれてきた企業の一社でもあります。数年前からGOENと共に人材育成研修に取り組まれています。その背景にあった組織、人財に関する課題感とはどのようなものだったのでしょうか。代表の大野川様にお話を伺いました。

ー 野村貿易ベトナム様

野村貿易ベトナム社は、食品・縫製品・機械・医薬品原料など幅広い分野で事業を展開する総合商社として、長年ベトナム市場に根ざしてこられました。急速に変化する市場環境のなか、新規事業への挑戦や社員の意識改革が大きなテーマとなり、「今こそ会社をもう一段強くしたい」という想いから、GOENの研修を導入いただきました。今回、その背景にあった組織・人材課題や、実際に生まれた変化について、代表の工藤様、池田マネージャー、近藤マネージャーにお話を伺いました。

テスト
ー 兼松ベトナム様

兼松ベトナム様は、東京に本社を置く総合商社・兼松株式会社の100%出資によるベトナム現地法人で、日越間のビジネス連携をリードされています。兼松株式会社は、創業から130年以上の歴史を持ち、グローバルに事業を展開するなかで、2010年代からベトナム市場にも注力してこられました。兼松ベトナム様も、現地でのネットワークと専門性を活かし、さまざまな分野で事業を広げられています。代表の鈴木様には、弊社の定額制研修サービスに加えて、週1回実施している日本人向けのグループコーチングにもご参加いただいています。今回は、グループコーチングに継続して参加されている理由について、お話を伺いました。

ー ナカシマベトナム様

舶用推進機器の製造・開発において豊富な経験を持つナカシマグループの100%子会社ナカシマベトナム社では、次世代ベトナム人マネージャー向けの研修作り・運営を弊社と共に推進されました。その背景にあった組織、人財に関する課題感とはどのようなものだったのでしょうか。 管理・営業本部部長 金尾様にお話を伺いました。

đào tạo nhân viên
ー 日系大手飲料メーカー 様

日系大手飲料メーカー様では、数年前より弊社(GOEN)と共に、自社に合ったカスタマイズ研修づくりに取り組まれています。その背景にあった組織、人材に関する課題感とはどのようなものだったのでしょうか。営業部マネージャーであるT様にお話を伺いました。

ー コーナン商事株式会社 様

東証1部上場企業である「コーナン商事株式会社」の子会社コーナンベトナム社では、数年前より弊社と共にマニュアル作成・研修体系作りに取り組まれています。その背景にあった組織、人財に関する課題感とはどのようなものだったのでしょうか。管理部 管理部門 GMである西洞院様にお話を伺いました。

ー 荒川ケミカルベトナム様

東証プライム上場企業である荒川化学工業(株)は2020年より弊社(GOEN)と共に、日本語人材に対するビジネススキル研修に取り組まれています。その背景にあった組織・人材育成関する課題感とはどのようなものだったのでしょうか。
代表取締役社長である高橋様にお話を伺いました。

ー タカラベルモントコスメティクスベトナム様

日本の大手理容・美容メーカーであるタカラベルモント(株)では、2018年からベトナム市場向けに頭髪化粧品事業に取り組まれています。2020年より弊社(GOEN)と共に、営業スタッフ向けのマニュアル、教育体系づくりに取り組まれています。その背景にあった組織・人材育成関する課題感とはどのようなものだったのでしょうか。CEOである小林様にお話を伺いました。