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ベトナム市場「成長期」で起こること
2023年のベトナムの実質経済成長率は5.05%(*)でした(日本は1.2%)。
巷では不景気だとは言われていますが、悪くても4〜5%は成長しています。
この事実は、私たちが日頃扱う商材に置き換えて考えてみますと、
ごく一部の商材を除き、ほとんどがプロダクトライフサイクル上の
「成長期」に位置することを意味します。
成長期は、ここぞとばかりに、多種多様なプレーヤーが参入し、
市場はさながら戦国状態です。
ただ、市場が何もしなくても勝手に伸びていくので、
各社はそれなりの売上・利益を得られ、社員数も増えていきます。
やがて業界内の順位が決められていく。
そんな段階が「成長期」にあたります。
これまで、弊社ではありがたいことに、
様々な商品・サービスを販売する顧客と
お取引をさせて頂いています。
例えば、「車」「バイク」「タイヤ」
「エアコン」「冷蔵庫」「掃除機」といった耐久消費財、
「業務用シャンプー」「健康飲料水」「インスタントラーメン」
といった日用品。
「(業態としての)ショッピングモール・ホームセンター・ロジスティクス」
など多種多様な商品・サービスに対して、人材育成面からの拡販支援に
関わらせてもらいました。業界ごとに多少の違いはありましたが、
成長期において起こることは、上記に記載したように、
プロダクトライフサイクルのセオリー通りでした。
(*出典:ベトナム統計総局2023年レポートより)
ベトナム市場では戦略が重要なのか?
この「成長期」に位置する商品・サービスを扱っている日本人駐在員の方が
日本本社から例外なく課せられているミッションが1つあります。
それは「自社がベトナムの市場成長率より高い成長を実現すること」です。
これは日本本社からすると当たり前な要求になります。
なぜなら、ベトナム市場は、特に工夫しなくても、勝手に5%は伸びていく
ことから、日本人駐在員を派遣するなら、
それ以上の成長をしてもらわないといけないと考えるためです。
では、このミッションを受けた日本人担当者の方は何を考えるでしょうか。
当然「戦略」になります。ミッションを受けた日本人の方も
その道のスペシャリストですから、当然、練りに練った戦略を立てます。
しかし、ここからが問題です。「成長期」にある商材というのは、
競合含めて、戦略が似通ってしまうのです。
例えばターゲット設定でいえば、
大規模小売店なら「ヤングファミリー層」などです。
ベトナムの人口構造上、30代以下の人口ボリュームが大きく、
更にこれからどんどん大きくなっていくわけですから、
企業として、この層を外すわけにはいきません。
そのため、ターゲティングも表現の違いはあれど結局この層になります。
更に、ベトナム市場に参入した企業の多くは、
その業界No1の企業が既に鎮座していたりします。
その企業は既にブランド力もあり、販路も広く深い。
更にプロモーション費用も自社とは比べ物にならないほど、
豊富に持っていたりします。
このような状況に置かれた日本人担当者の方の多くが、
日本本社から課せられたミッション(=市場成長率以上の成長を果たす!)
に対して、「OKY(=お前が来てやってみろ!)」と思ってしまいます。
つまり、どんなに優れた戦略を練ったとしても、
戦略「だけ」で他社と差別化するのは極めて難しい環境、
それが成長期にあるベトナム市場の特徴です。
ベトナム市場「成長期」では「オペレーション」を磨き込む!
「では他に何があるのか?」ということが重要になってきます。
弊社のこれまでの事例に基づいて考えると、
その回答の一つは「イノベーションよりオペレーション」
を磨き込むことです。
ここでいうイノベーションとは、
「他社より圧倒的に優れたイノベーティブな商品を市場に投下する」
など、商品・サービスで何とかしようとする発想です。
もちろん、そんな商品があればいいのですが、
99%の会社は、ほぼ似通った商材を扱っているのが現実です。
ではどうするかといったら、「オペレーション」です。
これは、計画した戦略を、組織として実行していく力を指します。
戦略は大きく変わらないのですが、決めた戦略をやりきれるかどうかが、
その後の成否を大きく分けます。具体的には
・指示したことがきちんと実行される
・実行された結果報告と改善提案が下から上がってくる
といった当たり前なことが日常的に回っているかどうかです。
例えば、ベトナム国内に300以上の販売代理店を持つ
メーカー様の事例があります。
もちろんベトナムの市場成長率並には成長していましたが、
業界トップ企業が君臨しており、中々、シェアを伸ばせずにいました。
商品ラインナップも、当初はニッチなセグメントに絞ることで、
一定のシェアは獲得できました。しかし、それ以上に行こうとすると、
どうしても業界トップ企業が牛耳るセグメントに責めざるを得ません。
ブランド名、販売網、プロモーション予算などは業界トップが優れています。
皆さんが、こちらの企業の駐在員であれば、
どうやってベトナムの経済成長率以上の成長を成し遂げ、
業界のシェアを高めますか?
ヒントはオペレーションの磨き込みにあります。
次のコラムでは、順を追って、こちらの事例を詳しくお伝えします。
ベトナムにおける「オペレーション」向上に向けて
今後、弊社では業界を問わず、社内オペレーション改善に
課題感をお持ちのお客様に対する研修をご提供いたします。
研修パートナーとして「伝えることをもっと簡単に」
をミッションに、オンラインマニュアルサービスでは
日本シェアNo1のスタディスト様と共に、
ベトナムにおけるオペレーション改善で悩む企業様を
強力に支援させていただきます。
スタディスト様は、日本国内だけではなく、
タイ、ベトナムの日系企業にそのサービスを
提供されています。
本コラムでも、具体的な事例と共に、
各社のオペレーション改善に向けた
取組をお伝えして参ります。
今回のコラムは以上です。
次回もよろしくお願いいたします。
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